
メディカルノート
網膜静脈閉塞症の症状は?原因と治療方法を解説

網膜は目の内側にある薄い膜の組織で、光を感じて脳へ伝達する大切な役割を果たしています。
そんな網膜が障害を受けると、生活に欠かせない「見える」ことが失われるため、見え方に異変を感じた場合はできるだけ早く眼科を受診して検査することが大切です。
そこで今回は、網膜静脈閉塞症の症状と原因、治療方法について解説します。
網膜静脈閉塞症による見え方の変化
網膜静脈閉塞症には「網膜静脈分枝閉塞症」「網膜中心静脈閉塞症」2つの種類があり、それぞれ見え方の変化や予後が大きく異なります。
網膜静脈分枝閉塞症
網膜静脈閉塞症では、急速に視野が狭くなる、ゆがんで見える、視力が下がるなどの症状が現れます。
一般的には、上半分や下半分に薄暗く見えにくい範囲が出現し、残りの範囲は問題なく見えていることが特徴です。
ほとんどのケースでは一部がゆがんでいると自覚症状を訴えますが、視力の低下は黄斑のむくみ程度により0.1~1.0以上とさまざまです。
網膜中心静脈閉塞症
網膜中心静脈閉塞症では、網膜静脈閉塞症と同じように急速に視野が狭くなる、ゆがんで見える、視力が下がるなどの症状が現れます。
一般的に、片目の全体がぼんやりかすんで薄暗く見えるが真っ暗ではない、一部分のみ暗く明るい部分も混在するなどの自覚症状があります。
また、視力の低下は病状の程度により、手動弁(手の動きが分かる程度)のような高度の視力低下を訴える場合もあれば、1.0以上と正常に近いものまでさまざまです。
網膜静脈閉塞症の原因
網膜の血管(動脈と静脈)はところどころで接しており、動脈硬化などで硬くなった動脈によって静脈が圧迫され、血流が滞ることで発症します。
また、50歳以上の年代で発症しやすく、糖尿病、高血圧、高脂血症がある場合はより発症リスクが高くなります。
網膜静脈閉塞症の治療法

網膜静脈閉塞症の治療は、黄斑部のむくみによるさらなる視力低下を防ぐことや、新生血管の産生を促す血管内皮増殖因子(VEGF)の増殖を抑制することを目的としています。
ここでは、それぞれの段階に応じた治療方法について解説します。
薬物療法
眼底出血による黄斑部のむくみは視力の低下に直結するため、網膜静脈閉塞症でむくみが伴う場合は、硝子体内注射を行います。
眼底出血を引き起こす原因には新生血管の増殖があり、新生血管の産生を促す血管内皮増殖因子(VEGF)を抑える「VEGF阻害薬」を眼球内に注射します。
この注射により黄斑のむくみは改善することが多いですが、網膜静脈閉塞症が治るわけではありません。
症状が再発したりむくみが収まらないようであれば、他の治療法を検討する必要があるでしょう。
レーザー光凝固
血管が閉塞して血流の悪くなっている網膜には、レーザーを照射すると網膜内に溜まった血液成分が吸収されてむくみが改善します。
レーザー光凝固により視力を回復させることはできませんが、網膜のむくみを素早く消失させるため、進行を遅らせたり症状の悪化を予防したりすることにつながります。
硝子体手術
硝子体出血が生じた場合は、眼内に溜まった血液を直接取り除く硝子体手術が必要です。
症状が合わられたらできるだけ早く治療をはじめることで、視力の改善や回復が得られやすくなります。
発症後は定期的な眼科検診を受けましょう
網膜静脈閉塞症の治療を受けて予後が良好な場合でも、油断していると合併症を引き起こして取り返しのつかない事態を招いてしまうことがあります。
発症の時期をずらして両目に起こることもあるので、片方の目の治療を終えたあとも、定期的な眼科検診は欠かせません。
現在の視力を守るために、内科で血圧、血糖値、コレステロール値の管理や、眼科で定期的な検査を受けることを心がけましょう。
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