メディカルノート
黄斑円孔とは|症状・原因・治療について正しく理解しよう
黄斑はものを見るために重要な部位であるため、黄斑円孔になってしまうと、ものの見え方に変化が起こります。
わたしたちが生活するうえで「よく見える」ことはとても大切で、視力に問題が起こると私生活や社会生活に支障がでてしまうでしょう。
そこで今回は、黄斑円孔の症状・原因と、治療方法について解説します。
黄斑円孔とは
黄斑円孔とは、目の奥にある網膜の中心分である「黄斑」に穴が生じて、ものの見え方に変化が起こる病気です。
特発性黄斑円孔、近視性黄斑円孔、外傷性黄斑円孔の3種類があり、それぞれ原因や治療法が異なります。
また、男性よりも女性の発症率が高く、40歳以上で発症し60代の発症数が多い傾向にあります。
黄斑円孔の症状
黄斑はものを見るのに大事な部位であるため、主にものの見え方に変化が起こります。
- ものがゆがんで見える
- 急激な視力の低下
- 視野の中心部が見えにくくなる(中心暗点)
黄斑円孔は少しずつ進行していく病気であり、重度まで進行すると視野の中心が欠けたり暗くなったりして見えなくなります(中心暗点)。
黄斑円孔は著しく視力に影響を与えてしまうため、できる限り早めに治療を受けることが大切です。
黄斑円孔の原因
黄斑円孔のハッキリとした原因は不明ですが、目の中にあるゼリー状の組織である硝子体と網膜が癒着すると、黄斑が硝子体に引っ張られて穴が開くと考えられています。
また、黄斑前膜の手術において、網膜の表面に張り付いてる膜が強く癒着している場合は、膜を取り除くときに穴が開いてしまうことも原因のひとつです。
他にも、強度近視による近視性黄斑円孔や、眼球を強く打つなど外傷による外傷性黄斑円孔があります。
黄斑円孔の治療
特発性黄斑円孔の治療は硝子体手術が適しており、薬物などによる治療はありません。
手術内容は、まず目の中にあるゼリー状の組織である硝子体を取り除き、黄斑円孔の周りの引っ張る力を解除します。
目の中に空気もしくは医療用のガスを充填させて、気体により切開した穴を塞げば手術は終了です。
注入したガスが円孔部分にあたるよう、術後はうつぶせの姿勢で過ごす必要があります。
また、手術は点眼と注射による局所麻酔を行うため痛みはなく、手術の所要時間は30~60分ほどで終了します。
円孔が小さく開いてからの期間が短いうちに手術を行うことで視力回復が見込めますが、回復には時間がかかるため半年~1年ほどしてから視力が回復することもあります。
外傷性黄斑円孔や近視性円孔の場合は、治療が難しいといわれてきましたが、近ごろでは治療法が改善され治療成績が向上しています。
黄斑円孔の手術を受けない場合
手術を受けなかった場合に予想される経過として、視力低下や中心暗点、歪視、小視症などが進行します。
小児の外傷に伴う黄斑円孔の場合は、自然に閉鎖することも少なくありませんが、大人の場合は自然に閉鎖することはありません。
また、黄斑円孔の治療に有効なものは、手術によって円孔を閉鎖する以外に方法がありません。
代替え可能な方法もないため、黄斑円孔と診断された場合は手術を受けるようにしましょう。
黄斑円孔は早めに治療を受けましょう
黄斑円孔を発症して時間が経ってから手術を受ける場合、円孔が大きくなっていると術後の経過が芳しくないことも少なくありません。
黄斑円孔は発症してから早めに治療を受けることで、今後の視力回復につなげることができるのです。
初期段階では自分で気が付けないことも多いため、発症しやすくなる40歳を超えたあたりから、定期的に眼科検診を受けておくと安心でしょう。
気になる症状が現われていなくても、検査を受けて早期発見につなげることで、現在の視力を守ることができます。
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