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黄斑円孔の手術について|術後の過ごし方や合併症を解説

黄斑円孔はものを見るために重要な部分に起こる病気です。

早期発見して適切な処置を受ければ視力に影響がでることも減りますが、発症してから時間がたつと手術を受けても視力の改善が見込めないことも少なくありません。

そこで今回は、黄斑円孔の手術について解説します。

術後の過ごし方や合併症についても解説するので、黄斑円孔の手術が控えている方はぜひ参考にしてくださいね。

 

黄斑円孔とは

黄斑円孔とは、目の奥にある網膜の中心分である「黄斑」に穴が生じる病気です。

黄斑はものを見るのに大事な部位であるため、ものがゆがんで見えたり、視野の中心部が見えにくくなったりする症状が現れます。

男性よりも女性の発症率が高く、60歳以上の方に発症しやすいという傾向にあります。

 

 

黄斑円孔の手術内容

黄斑円孔の治療には、硝子体手術を行います。

目の中にあるゼリー状の組織である硝子体を取り除き、黄斑円孔の周りの引っ張る力を解除します。

目の中に空気もしくは医療用のガスを充填させて切開した穴を閉じれば手術は終了です。

手術は点眼と注射による局所麻酔を行うため痛みはなく、手術の所要時間は30~60分ほどかかります。

 

術後の過ごし方について

気体による圧力で手術の穴を塞ぐため、手術後は気体が黄斑円孔部にあたるよう姿勢をとる必要があります。

後頭部を頂点にするよう「うつぶせ」の姿勢をできるだけとるようにしましょう。

数時間から数日間、うつぶせの姿勢をとることで良好な手術結果が得られるため、医師に指示された期間をしっかり守って過ごすことが大切です。

 

手術後の合併症

黄斑円孔の手術後の合併症として、重篤なものには網膜剥離と眼内炎があげられます。

他にも引き起こす可能性のある、いくつかの合併症を解説します。
網膜剥離・裂孔
網膜剥離・裂孔は、硝子体手術を受けたあとに、200~300人に1人の割合で発症するといわれています。

網膜内に残った硝子体が収縮することで網膜裂孔が起こり、そこに硝子体液が流れ込むことで網膜剥離へと進展します。

急激な視力低下や視野が狭くなるなどの症状が現われた場合は、早急に手術を受けるようにしましょう。

眼内炎

手術中や手術後に、傷口から細菌やウイルスが侵入して繁殖することで、強い炎症が起こり最悪の場合は失明に至ることがあります。

眼内炎が発症した場合は、失明を避けるため早期に処置を受ける必要があります。

急激な視力低下・眼痛・充血・目やにの増加などの症状が現われた場合は、すぐに眼科を受診するようにしましょう。

駆逐性出血

駆逐性出血とは、手術中に突然目の奥の動脈から急に大量出血することをいいます。

駆逐性出血が生じることは極めて稀ですが、重篤な視力障害の原因となることがあります。

血圧が高かったり、手術中に目に力を入れたりすると起こる確立が高くなるため、なるべくリラックスした状態で手術に臨むようにしましょう。

また、手術中は定期的に血圧を測定し、場合によっては血圧を下げる点滴を投与することもあります。

白内障の進行

白内障手術を行わない場合は、硝子体手術をすることで白内障が進行します。

 

適切な手術を受けて目の健康を守りましょう

黄斑円孔による症状を改善するためには、手術によって黄斑円孔を閉鎖するしか方法はありません。


発症から時間が経過して手術を受けても、十分に視力が回復しないこともあるため、早期発見・治療をすることが大切です。

術後も適切な姿勢をとることで、良好な手術結果が得られるでしょう。

また、定期的に目の検診を受けておくことで、目の病気にいち早く気が付け、現在の視力を守ることにつながります。

気になることがなくても、定期的に眼科検診を受けるようにしましょう。

 

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